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  • 執筆者の写真前田智宏

他責の悲劇

「他責はだめですよ~」 って、よく聞きますよね。 今回は、とある事例をお話しましょう。 事務職のX氏、会社員として人なみに野心もあります。 大きなイベントごとは大好きで、社内にもまずまず気の合う同僚もいるようです。 さてこのX氏、実は他責の王者とも言えるタイプでした。 なにかうまく行かないことがあれは 「○○が××だったから仕方ない」 「△△さんが、○○と言ったから」 「××のことは言われなかったから、べつに良いと思った」 なんて具合に「やむを得ない状況」が限りなく生まれます。 もう仕事に呪われているのではないか?

というくらい。 もちろん周囲の人はわかっています。 X氏はそういうタイプだと。他人のせいで自分がうまく仕事ができない、と感じる人なのだと。 誰しも自己保身の意識はあるし、本当にやむを得ない状況の場合もあるでしょう。 ただ、X氏からはだんだん重要な仕事が離れていきました。 X氏本人は、後輩に仕事を引き継いだつもりでいます。 でも実際には…

・重要な仕事は回ってこない。 ・自分がやっていた仕事は後輩がやっている。 ・時間ができたらといって、勉強することはない。 ・できない仕事は、それを振ってきた上司が悪い。 ・昇進できないのは、上司が自分を嫌っているからだ。 ・会社は自分の力を分かっていない。 ふぅ…、ため息が出ますね。 とは言うものの、社内の評判などはひとまず置いておきます。 一番問題なのは 自分の力不足を意識することがないので、成長の必要性を本人が感じないことです。 これは痛い。本当の「イタイ奴」になってしまいました。 成長の機会は無限です。 あとは、それを脳に刻むべき重要事項と見るか、ただ偶発的に通り過ぎた出来事と捉えるかの違いです。 本を読んだり資格の勉強をするのもOK。 しかし、日常の仕事からも無限に学ぶこと多くあるのです。 「他責」が習慣になると、さまざまな情報を自らシャットアウトしてしまう。 得られるはずの経験や学習の機会が目の前を通り過ぎていく。 こんな大きな損失はありません。 そんな状況を作らないよう、自責でいきましょう。 その結果は、数年後には大きく成長したあなた自身という姿で返ってきます。 組織では、あなた自身に値段が付きます。

それが年収です。 出来の悪い商品は、安い値しかつきません。 自分の価値を高めるための行動は、だんぜん「自責」です。




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