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  • 執筆者の写真前田智宏

「職能等級制度」と「職務等級制度」の違い

「職能等級制度」と「職務等級制度」

このふたつは、たった1文字違いですが、中身は大きく異なります。

職能等級制度は、個人の持つ能力によって給与を決めるもの。

職務等級制度は、役職によって給与を決めるもの。

つまり、知識も能力も高い「人」に高い給与を払うのが職能等級制度です。

対して、現在どの役職についているかで給与を決めるのが職務等級制度です。

もっと単純に言えば、

・人に値段をつけるのが職能等級制度

・椅子に値段をつけるのが職務等級制度 (役割等級とも役職等級とも言います)

です。

どちらが優れているということではなく、どちらが今後の自社に合うかということです。

職務等級制度は日本ではまだ主流とは言えません。

ただし、これからの日本では職務等級制度が増えていくのは確実です。

なぜなら、業績が横ばい、または縮小していく中で、社員の給与だけ長期的に右肩上がりに上げていくことは不可能だからです。

必要なポジションには高い給与を払い、代わりが誰にでもできるポジションには、そこそこの給与で抑える必要があるのです。

そうすると、職能等級制度では経験や知識の伸びに対して高い給与を支払うことになるので、実際の仕事の内容と釣り合わない高い給与を払うことになる危険が排除できないからです。

職務等級制度が増える理由はもうひとつあります。

それは「転職」が当たり前の世の中になってきて、それを支える職業紹介サービスというインフラが整ってきたという背景もあります。

発揮したい自分の能力を高く売りたい。

高く買ってくれる企業と、出会える環境が整った

そういう世の中になってきたということです。

いかがでしたか?

職能等級制度と職務等級制度は給与の決め方の、根本的な考え方の違いなのです。

あなたの企業でどちらを採用するのかは、企業の経営方針ですのでお任せします。

ただ、もし貴社の現在が職能等級制度であり、これから職務等級制度を導入したいという場合は、慎重に進めてください。

社員の理解が不十分、あるいは移行措置が不十分で退職者が一時的に増加したり、既得権を侵害してしまうケースもあり得ます。

もちろん、それを恐れて導入を見合わせる必要はありません。(時期を失すると、現在の困りごとはさらに大きくなります)

職務等級制度を導入の場合は、経験と実績のある人事コンサルティング会社にご相談ください。

株式会社チームグリーン 代表取締役 前田智宏




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