このお題は、きっと誤解を受けますね。笑
「そうそう、人事課って冷たい奴が多いんだよなー。」
「まさに『他人事』だもんな。」
そのとおりです。
どんなに頼んでもダメと言い出したらダメだし、融通がきかないですよね。
それで良いんです。
人事課がアレコレと融通をきかせることは致命的です。
一人に例外を認めれば、他の社員にも認めざるを得なくなり
長期的には会社の体制崩壊に繋がります。
人事責任者はいつも考えています。
「それを社員全員に適用しても、将来も大丈夫なのか?」
と。
たとえ社長が融通を利かせることを認めても、それによる弊害までは
社長は面倒を見てくれませんよ。
私自身も
「そこまで言われるなら、『経営判断』ということで従います。」
と無理を通したこともありますが、結局はその後に予想した通りの
面倒な事態が発生しました。それも、何度もね。
経営者は、社員が可愛いことに間違いはありません。
しかし社員のことを思うあまり、判断を誤ることもあるのです。
人間だもの、仕方がありません。
しかし人事の皆さんは、常にクールな「ひとごと人事」でいてください。
感情に流されず、法律、就業規則、前例、適応範囲、未来への影響を
一瞬で判断し、ダメなものはダメと言い続けましょう。
そしていよいよ立場が危ないと心配になったら、もうあなたの出来る範囲を超えました。
「経営判断ということで、指示に従います。」
と念を押して、メモを記録として残し、融通を利かせてしまいましょう。
熱いハートとクールな頭脳が人事の本分です。
そのために人事のプロとして存在するのです。
「役員の言うことだから」
と黙って従うのなら、ただの書類作成屋であって人事ではありません。
冷徹と言われても、堂々と
「ああ、『人事』と書いて『ひとごと』と読むんだ。」
を押し通せばいいんです。
人事パーソンは会社を守る存在であり続けて欲しいと切に願っています。
株式会社チームグリーン 前田智宏